もう写真の中にしかいない猫

雪見だいふくは、元野良の白猫の雌である。

猫エイズで3年くらいしか一緒に居られなかった。

保護してすぐ避妊手術をしたが、その時点で結構体はボロボロっぽかった。推定年齢すら分からない。

拾った時から懐っこい子で、最初迷い猫かと思ったくらいだ。

特に探しているらしいチラシなどもなく、警察に届けてそのままうちの子になった。

ミルクとラテがうちの子供たちなら、雪見だいふくは私のおばあちゃんだった。

一緒に遊ぶことよりも、一緒に寝ている時間の方が長かった。

生きている間に写真を沢山とった。いかに可愛く撮るかがライフハックになるくらい。

携帯の写真をアルバムにしたりもした。死んだ時は実の親(親父)が死んだ時より悲しかった。

もう写真の中にしかいない猫。時々うちには白猫が3匹居るような錯覚に陥る。そんなわけは無いけれど。

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