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続き 中途覚醒によく見られる証と漢方処方

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中途覚醒によく見られる証と漢方処方

反響があったので続きです。

中途覚醒によく見られる証と漢方処方について、症例と共に解説します。

■症例2

「夜中に何度も目が覚めます。最初は3時間ほど眠れますが、その後2時間おき、ひどいときは1時間おきに、また目が覚めます」

緊張しやすく、焦燥感が強く、じっとしていられない方です。中途覚醒のために睡眠が十分足りていないのか、昼間に強い眠気に襲われ、昼寝をしています。冬でも寝汗をかきます。舌は紅く、舌苔はあまり付着していません。

この患者さんの証は、「心腎不交(しんじんふこう)」です。緊張の持続などにより心火と腎陰虚が同時に生じ、中途覚醒するようになったのでしょう。

この体質の場合は、漢方薬で心火を冷まし、腎陰を潤すことにより、中途覚醒の治療を進めます。この患者さんには、黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)を服用してもらいました。

服用を始めて2カ月後、相変わらず入眠して3時間後に目が覚めますが、その後再び目覚めることが減ってきました。昼間の眠気もなくなってきました。5カ月後には、1度も目覚めずに朝を迎える日が増えてきました。寝汗もかかなくなりました。

■症例3

「中途覚醒に悩んでいます。寝つきはさほど悪くはないのですが、夜中に2〜3度、ふと目が覚めます」

夢をよく見ます。睡眠不足で、朝からだるく、疲れています。心配性で、気にしなくてもいいようなことにでも思い悩む方です。

病院で処方される睡眠薬を飲むと、頭痛や集中力の低下などの副作用がつらく、服用していません。このところ物忘れが増えてきました。舌は紅い色をしています。

この患者さんの証は、「心血虚(しんけっきょ)」です。思い悩み過ぎなどの影響で心血を消耗し、中途覚醒を起こすようになったのでしょう。夢をよく見る、心配性、物忘れ(健忘)などは、この証の特徴です。

この証の場合は、漢方薬で心血を潤し、中途覚醒の治療をします。この患者さんには、酸棗仁湯(さんそうにんとう)を服用してもらいました。

1カ月後、夜中に目覚める回数が減ってきました。3カ月後、中途覚醒せずに朝まで眠れる日が増えてきました。6カ月後、中途覚醒する日が1週間のうち1〜2日に減りました。毎日のように夢を見ることもなくなりました。

もし、いらいらしやすい、憂鬱感などの症状も見られるようなら、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)を用います。

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今回紹介した症例の他に、「心陰虚(しんいんきょ)」証には、天王補心丹(てんのうほしんたん)など、心陰を補い、神志を安定させる漢方薬で、中途覚醒の治療をします。

「心脾両虚(しんぴりょうきょ)」証には、帰脾湯(きひとう)や加味帰脾湯(かみきひとう)など、心血と脾気を補う漢方薬で、中途覚醒を治療します。

「心胆気虚(しんたんききょ)」証には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などの漢方薬で、気を補いつつ神志を安定させていくことで、中途覚醒の治療を進めます。

漢方には全国に専門医がいますので、調べて受診して下さい。